私たち日本人の食生活を支え続けている『米作り』。
古き時代から私たちの生活に密接に関わり、とても重要な農業です。
今では、米作りの基礎知識や技術・歴史や文化といった
〝稲作が育んだ風土や稲作が与えた影響〟を学ぶ機会が増えて来ています。
しかし「米作りについて」と考えたとき、
意外と知らないことだらけということに気付きます。
そこで本記事では、『米作りについて考える日本の稲作が歴史に刻んだ風土と文化』について徹底解説いたします。
この記事はこんな方にオススメ
この記事を最後まで読んでいただければ、『日本の稲作が歴史に刻んだ風土と文化と米作りの重要性』について知ることができますよ!
米作りに興味を持たれた方や、これから始めたいという方、
もっと深く稲作について知りたい方のお役に立てれば幸いです。
※いち早く内容を知りたい方は「目次」より読み飛ばして下さい。
はじめに『米作りについて』
『米作り』と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
日本の農業を代表する作物である〝米〟は、古くから私たちの生活に密接に関わっており、
「米作り」においての知恵と技術を知ることで、多くの事を学ぶことができます。
まさにそれは『賢者の英知』と呼ぶに相応しいもの!!
それでは『米作り』について、その意義やポイントを解説していきたいと思います。
日本人にとって米作りの持つ意味
日本人にとって〝米〟は「主食」として欠かせない存在です。
〝米〟には、私たちの身体を健康に保つ栄養素が数多く含まれています。
体のエネルギー源となる〝炭水化物〟が77%〝タンパク質〟が7%、
この他にも〝ビタミン類・ミネラル・食物繊維〟といった様々な栄養素が含まれています。
中でもタンパク質は牛肉や牛乳と同じくらい質が良く、体に必要な〝必須アミノ酸〟がバランスよく含まれています。
私達は「1日に必要とするタンパク質の23.4%」を、なんと〝お米〟から取っているのです。
また、米は日本の風土や文化と密接に結びついており、私たちの生活に欠かせない食文化とも言えます。
そんなコメを作る「米作り」は、日本人にとって非常に重要なものです。
米作り初心者が知っておきたいこと
『米作り』を始めたい、体験してみたいという方が、近年では増加傾向にあります。
しかし、その為には基本的な知識や技術が必要となります。
例えば、
・土壌の状態や苗の選び方
・肥料の与え方
・水の管理方法 などです。
私が初めて取り組んだ稲作はプランターを使ったものでした。
実験的なこともあり、わずかな苗を購入し〝田植え〟から開始!
プランターは3つ用意しました。
そこで必要になるのが「土」です。
実際に米作りをしている農家さんの田んぼの土を少し分けてもらいました(^^)
分けて貰った土だけでは足りず、
・プランター1つは〝田んぼの土 100%〟
・もう1つは野菜用の〝栽培用の土 100%〟
・最後の1つは〝田んぼと栽培用の土のブレンド〟
どの苗もスクスクと順調に育ったのですが、
収穫した籾(もみ)をみると、色つやに明らかな違いが……。(-_-;)
食べられなくはないのですが、この時〝土の状態〟が如何に大切で
田んぼの土は、まさに「生きた土」であることを痛感しました。
また、最近では「持続可能な農業」の重要性が取り上げられるようになり、その実践方法も求められるようになってきました。
本格的な農業として取り組みたいという方以外に、少し体験してみたいという方であれば
自宅でもできる〝バケツ稲〟という方法がオススメです。
稲作が刻んだ風土と文化
稲作は日本人にとって非常に重要なものであり、古くから私たちの生活に密接に関わってきました。
この章では〝日本の稲作の歴史と稲作が持つ文化的意義〟について解説いたします。
また、米作りで大切なことや〝稲作が育んだ風土や稲作が与えた影響〟についても触れてみたいと思います。
日本の稲作の歴史と文化的意義
日本の稲作は約3,000年前から始まったと言われています。
それは紀元前10世紀にまで遡ります。
日本人は、山や川の豊かな自然を活かして稲作を行い、食料を生産し確保してきました。
その歴史を振り返ってみると、米作りは私たちの文化に大きな影響を与えてきたことが分かります。
米はご飯としてだけでなく、お餅やお菓子、味噌や酢など多様な調味料の原料でもあります。
秋には米の収穫を祝う〝収穫祭〟があり、春には豊作を祈〝祈年祭〟があります。
神社では、収穫された新米を始め、米を原料とする餅や日本酒が神に捧げられます。
また、稲には季節によって移り変わる「四季」の美しさが表れており、これらは稲作が育んだものとも言われています。
米作りで大切なことは何?
『米作り』で大切なことは「土・水源・種もみや苗・気候」といった条件的なことから、
「植付けする本数・苗の間隔・植える深さ」など技術的なことも大切です。
稲作が育んだ風土と与えた影響
稲作が育んだ風土や文化は、私たちの生活に大きな影響を与えているだけでなく歴史を見てもとても重要であることがわかります。
例えば、
・8世紀初頭から始まった、土地で取れる米を税として徴収する〝年貢〟。
・戦国時代では、戦を支える軍事物資として。
・徳川幕府による治める米の収穫量によって藩を格付けする体制。
など。
こうした日本のように、米が経済・社会・文化など幅広い面に大きな影響を与えた国は、
世界でも珍しいと言われており、私たちの生活に深く大きな影響を与えています。
また、米作りが盛んな地域では地域住民の交流や結束が生まれていたり、
稲作は〝自然との共生を大切にする農業文化〟として環境にも配慮した取り組みにも繋がっています。
Q.米作りに必要な条件とは?
『米作り』には次のような条件が必要です。
条件.1 豊富な水
稲作は〝水稲(すいとう)〟といい水田で行われるため十分な水量が必要です。
特に水不足が起こらないようにするためには、適切な灌漑システムが必要となります。
条件.2 広大な土地と日照量
米作りには十分な日射量が必要となり、日照時間が短い地域では稲作が困難な場合があります。
また、たくさんの稲を育てるためには平らで広大な水田が必要です。
条件.3 適切な気温
稲作には適温が必要で、過度な暑さや寒さは稲の生育に影響を与えます。
昼夜の気温差が大きいと〝粘り気や甘み〟のある米が育ちます。
条件.4 栄養素が豊かな土壌
「米作りは土作りから」とも言われるほど、稲作にとって土は非常に重要です。
稲作には、栄養素が豊富で排水がよく、適した土壌酸度であることが大切です。
pH(酸性)が高くなると生育不良になったり、病気にかかりやすくなり、
pH(酸性)が低すぎると背丈ばかり育って収量が少なくなる傾向にあります。
これらの条件が揃っている地域では適切な農法を実践し、十分な管理を行うことで美味しいお米を生産することができます。
米作りの1年間の流れ
米作りには、一年を通して様々な工程を行う時期があります。ここでは、お米ができるまでの一年の流れをご紹介します。
お米ができるまでの一年
・種まき・苗づくり
・田おこし・代掻き
・田植え
・管理と除草
・追肥と水抜き
・稲刈り・乾燥・出荷
このように春には種まきを行い苗をそだてます。
夏には苗を田んぼに植え替え、秋には稲刈りが行われます。
稲穂が実る時期には、一面が黄金色に染まる田んぼが美しい光景を見せてくれます。
また、地域によっては冬の時期に田んぼに水を張り続け、栄養素の高い土づくりや雑草対策をする場合があります。
必見!わかり易い米作りカレンダー
『米作り』は一年を通じて様々な工程があります。
米作りカレンダーを活用してタイミングを把握することはとても大切です。
米作りは慣れるまで大変な作業も多くありますが、
手間暇かけたお米を収穫した時は、美味しさも喜びも格別ですよ(^^)
Q.お米ができるまで何年かかる?
お米ができるまでの期間は、一般的には約1年間です。
地域や農家さんによって稲作スケジュールに違いがありますが、
・5~6月にかけて田植えをし、
・6~8月にかけて水を張り、育苗と生育を促します。
・9~10月にかけて収穫を行い、その後に稲穂を乾燥させて籾摺りや精米を行い食べるための白米に仕上げます。
このように、お米ができるまでには多くの工程があり、稲作には時間や労力が必要です。
しかしその分、手間暇をかけた美味しいお米を食べることができるため、多くの人々に愛され続けている食文化なのです。
『米作りについて』【米作りについて】稲作と日本の心「コメ」という食文化が伝えるもの の記事では、
・「コメ」という食文化が伝えるもの
・稲作が育む自然との共生
・【賢者の英知】稲作の知恵と技術
という内容でご紹介しています。本記事と合わせて参考にして下さい。
【まとめ】
本記事では、『米作りについて考える日本の稲作が歴史に刻んだ風土と文化』についてご紹介いたしました。
日本人にとって〝米〟は「主食」としてだけでなく、
お餅やお菓子、味噌や酢など多様な調味料の原料、
五穀豊穣を祈願するお祭りや神様への奉納、
歴史に見る経済・社会・文化など幅広い面に与えてきた影響など、
古くから私たちの生活に密接に関わってきました。
季節によって移り変わる「四季」の美しさや、豊かな食文化を後世に残していくために
『賢者の英知』と呼ぶに相応しい〝米作りの知恵と技術〟を受け継いで行きたいものです。
米づくりに興味を持たれた方や、これから始めたいという方の、
お役に立てれば幸いです。(^^)
・「コメ」という食文化が伝えるもの
・稲作が育む自然との共生
・【賢者の英知】稲作の知恵と技術
という内容については、こちらの記事からぜひチェックしてみて下さい!
『【米作りについて考える】日本の稲作が歴史に刻んだ風土と文化とは』を、最後までお読みいただきありがとうございました。
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