私たちの食文化に欠かせない『米作り』。
これまで田植えは「農家の方だけがするもの」というイメージですが、近年では
・「米作りを体験したい」
・「自分で農業をやってみたい」
・「始めるための費用を知りたい」
という方が増えて来ています。
そこで本記事では、『米作りの機械の値段は、どのくらいかかるのか?』について徹底解説いたします。
この記事はこんな方にオススメ
この記事を最後まで読んでいただければ、『米作りの機械の値段』について押さえるべきポイントや安く購入する方法などを知ることができますよ!
米作りに興味を持たれた方や、これから始めたいという方のお役に立てれば幸いです。
※いち早く内容を知りたい方は「目次」より読み飛ばして下さい。
『米作り』に必要な機械ってナニ?
『米作り』に必要な機械に何があるのかと考えた時に、
トラクターや田植機、
コンバインなどの名前を思いつく方は多いのではないでしょうか。
しかし、その役割となると「意外と解らない」なんてことありませんか。
まず初めに〝米作りの変化〟と〝機械化〟について触れて、役割と価値に対する理解を深めたいと思います。
稲作の移り変わり
「米作り」を昔と今で比べてみると、大きく変化していることがわかります。
例えば『田起こし』、
田起こし
〝田起こし〟は田植え前に土を耕す工程で、力や体力のいる作業です。
全てを人の手で行うには多大な労力を必要とするため、昔は牛や馬などの家畜がその役目を果たしていました。
現在ではその役割を「トラクター」で行います。
トラクターは〝土壌作り〟や〝肥料・種・農薬の散布〟
〝草刈り〟や〝収穫物の運搬〟など、様々な作業を行います。
どんな土壌にも対応しやすい「25~35馬力クラス」が多く利用されています。
次に『田植え』、
田植え
〝田植え〟は苗を植える工程で、昔は〝手植え〟を行っていました。
健康な稲を育てるには、真っ直ぐ植える・間隔を均等に開けるといった工夫が必要で、縄や定規を使用していました。
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現在では「田植え機」を利用することで、真っ直ぐで均等に、そして短時間で苗を植え付けることができます。
これにより収穫時の作業効率が大幅にUPします。
そして『稲刈り』、
稲刈り
〝稲刈り〟とは熟した稲を収穫する工程で、昔は鎌などを使い手作業で行なっていました。
刈るのが遅れると籾(もみ)が増えすぎて米のツヤが悪くなることがあるため、
一枚の田んぼに対して人手を集め、集中して一斉に刈るというのが主流でした。
現在では「コンバイン」を使用します。
コンバインであれば稲刈りによる〝収穫・脱穀・選別〟が一度に行えます。
米作りと機械化の関係性
米作りと機械化の関係性は言うまでもなく〝効率化〟です。
農業機械が普及したことにより、少ない人手でより多くの米を収穫できるようになりました。
稲作の労働時間の変化は圧倒的!!
1/10ほどの作業時間で米作りが行えるようになったんですね(^^)
各機械の種類と名前を解説!!
それでは米作りカレンダーに沿った工程の種類別に、使用される機械の名前と役割をご紹介いたします。
種まき/苗づくり
【作業内容】
種籾(もみ)を土の入った育苗箱に均質にまいて苗を育てます。苗作りはお米の収量や品質を左右する大変重要な作業です。
・播種(はしゅ)機
・育苗機
田起こし/代掻き
【作業内容】
田起こしは田んぼの土をなるべく乾燥させ肥料を混ぜる作業です。地力を向上させて収量を増やす効果があります。代掻きは田起こしが完了した田んぼに水を張り、丁寧にかき混ぜて土の表面を平らにする作業です。「苗がムラなく生育する」「苗を植えやくする」といった効果があります。
・トラクター
田植え
【作業内容】
田植えは水田にイネの苗を植える作業です。育った苗を田んぼにうつし植える「移植栽培」が一般的ですが、種籾(もみ)を直接田んぼに撒く直播栽培もあります。
・田植え機
管理と除草
【作業内容】
水管理と田んぼに植えた雑草を取り除きます。また害虫予防のために農薬散布を行います。
・動力散布機
・草刈り機
稲刈り
【作業内容】
種まきから約150日経った頃、稲穂が黄金色に輝きだしたら稲刈りを行います。一般的には根元から切り取ります。
・コンバイン
・バインダー
・ハーベスター
乾燥
【作業内容】
収穫した稲を乾燥させます。これにより長期保存が可能になり、籾摺り時に砕けにくくなります。お米の水分量は農作物の規格として〝水分含有量15%程度〟と定められています。
・乾燥籾(もみ)摺り機
米作り機械化のメリット
米作りに機械が普及することで、稲作の作業にかかる時間は大幅に短縮されました。
上記でもご紹介しましたが、作業時間や労力は1/10ほど!!
わずかな人手で作業をこなせるのも大きなメリットです。
米作り機械化のデメリット
農作業の機械化が進むことによるデメリットは、稲作に莫大な費用がかかること。
農業機械費に焦点を当てて昔と比べてみると、
米 60kgあたりで
・1960年……約 215円
・2007年……約 2,917円
※農林水産省調べ
と、コストが10倍以上かかります。
そのため最近では、いくつかの農家が農業機械を共同で持つようになり、1980年代のピーク時に比べて所有台数は減少傾向にあります。
そうしたデメリットの解決策として人気が高いのが農業機械の中古利用です。
米作りを昔はどうしていたの?
昔は『米作り』の工程のほとんどが手作業で行い、それを補うものとして家畜を利用していました。
そのため多くの人手と時間をかけて稲作をしていたんですね。
・関連記事「米作りの今と昔」はこちらをタップ↓↓↓
米作りを支える機械の変化と傾向
稲作が人の手から機械へと移り変わることで、わずかな人手でたくさんのお米を作ることができるようになったのですが、
農業機械は今も尚、進化を続けており、
・ドローンによる農薬散布
・人工知能(AI)搭載トラクター
・パソコンによるデータ管理
など〝スマート農業〟による省力化へと変化し続けています。
農業機械は中古が人気!?
農業機械を購入するにあたって、
「新品と中古のどちらが良くて、どちらがお得なのか?」
と気になりますよね。
上記でご紹介したように新品となるとかなり高額なものばかり……。
しかし中古品は利用状況や状態にもよりますが、新品価格の1/3~1/4程度が相場価格となります。
そうした理由で購入のハードルが低くなり中古品を買い求める農家の方は多くいます。
そこで中古を購入するうえで気をつけておきたいポイントがあります!
農業機械を購入するタイミングからどのくらいの期間を行う予定なのか?
例えば「トラクター」の平均的な耐用年数は10年あたりと言われています。
この先、10年・15年・20年と農業を続ける予定であれば新品をお勧めしますが、
5年程度や5年未満であれば中古品を検討する方が良いでしょう。
中古モデルがメンテナンスに対応できる商品なのか?
中古であれば導入コストは低いですが、メンテナンスや修理などの維持費用が高くなる可能性があります。
さらには生産中止となったモデルだと部品調達ができずにメンテナンスや修理が困難になるケースもあります。
そのため、メンテナンスや修理が可能な商品であるかを確認するようにしましょう!
また、地元の農機具屋さんに問い合わせて修理などが行えるか聞いておくと安心です(^^)
これから農業を始めるなら、いくらかかる?
農作業にはたくさんの農機が必要になるのですが「これから農業を始めるとすれば、いくらかかるのか?」を
ザックリですが、まとめてみました。
田んぼの広さは3反~5反ぐらいを目安としています。
まず、
【新品の場合】
と、かなり高額です……。(-_-;)
その他、もろもろ揃えようとすれば約 1,000万円近くかかりそうですね。
中古の場合は〝新品価格の約1/3以下〟を目標として選びます。(私の場合)
【中古の場合】
と、かなり費用を抑えることができます。(^^♪
ここで押さえておきたいのは「経験者からのアドバイス」です!!
特に地元で知り合いの農家さんがいれば、似た環境下での農作業になりますのでかなり役立ちます。
私の場合、農業を家族二人でしています。
田んぼは3反。
はじめる時に意気込んで中古農機を購入したものの、会社勤めをしているので出来ることは限られます。
結局、〝苗作り・稲刈り・乾燥〟は別の農家さんにお願いして手数料をお支払いするようにしました。
つまり費用としては
・トラクター
・田植え機
・動力散布機
・草刈り機
の約90万円程度で始められてたんですよね。
もったいないことをしてしまった……。(T_T)
なので、結論としては
自分が農業に携われる時間や頻度を考え、経験者の話を聞いた上で
農業機械の購入を検討することをお勧めします。
【まとめ】
本記事では、『米作りの機械の値段』についてご紹介いたしました。
米作りには様々な種類の農業機械が必要になり、
一般的な価格相場でまとめると
・播種機 20万円
・トラクター 200万円
・田植え機 100万円
・動力散布機 5万円
・草刈り機 15万円
・コンバイン 250万円
・乾燥籾摺り機 150万円
の合計 840万円ほどかかります。(新品)
中古の価格相場は〝新品価格の約1/3~1/4程度〟と言われていますので
中古であれば約 220万円程度で済むことになります。
・どのくらいの期間、農業を行う予定なのか?
・どこまでの作業を自分で行えるのか?
といったことを考えた上で、新品か中古のどちらを購入するのか検討することをオススメします。
米を作るという感動
みんなと一緒にやり遂げる喜びや達成感
また子供達にとって何よりの「食育」になりますので
興味のある方は、ぜひチャレンジしてみて下さい(^^)
『【米作り】機械の値段はどのくらいかかる?今こそ始めるスマート農業』を、最後までお読みいただきありがとうございました。
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